酒場放浪記

いい酒場は、街を、人を、人生を良いものにみせてくれる。

奈良「いづみ」

へろへろの出張中、はながきいて、 昼間にお店を横切る。 奈良、くるみの木に行こうか? いや、あのお店、どうしても気になる。 日が暮れて、暖簾をくぐったら、 類さまのサインを見つけ、 おぉ、とにわかに嬉しく、期待もあがる。 いくつか頼み、となりのマ…

浜町「川治」

めくるめくさかな。 自分の枠を決めてもしかたないよって、言った彼女。 彼女は旅でお世話になった人に恋してタイに行くという。 「おいしそうって思って撮りな」と、 写真がうまくなりたい、と言ったら、そう告げられた。 だからそれからは「お、ふわふわの…

新宿「薩摩おごじょ」

焼酎は私の辞書にはなかったけれど、 おいしかったな。 かつおのお刺身。さつま揚げ。 うまく話せなかった。 言葉に負けてしまうな、近ごろは。 仕事では、言葉のひとり歩きに辟易する。 何もかも選び伝えなくてはいけないのか、言葉は伝えるためだけにある…

新橋「かっぱ」

土日はなぜかつかまらない人。 いつも声が小さくて何を言っているのか分からない。 「適当に頼んでおいて」という、私の大嫌いな言葉をのたまう。 でも、ちょうどよく、優しく、艶っぽい。 「次はいつ会える?」と。 癒されるとか、色っぽいね、とかそんな言…

神楽坂「カド」

連れられたお店に納得がいかず、 おしゃれなお店を横目に、私は類様のあとを追う。 右の扉を横に引き、グラスの純米吟醸と温かな’へしこ’ 立ち飲みスペースに椅子が2脚。 東海林さだおの「丸かじり」シリーズが並ぶお店の本棚を見ていたら、 ’なんで今日は…